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卵巣がはれた状態

卵巣がん

腹腔内

卵巣がんとその検査方法

卵巣腫瘍のほとんどは良性です。
ただし、そのうちの数%には悪性の卵巣腫瘍(=卵巣がん)がみつかります。
卵巣がんは、婦人科悪性腫瘍のなかでもっとも死亡率が高いがんといわれています。
その原因はなにより、「みつかりにくい=症状がなかなかでにくい」がんだからといわれています。
子宮がんやほかの婦人科のがんは出血などの症状が出やすいのですが、卵巣はおなかの中にあり、簡単に自覚症状がでにくいからなかなか早期に発見することが難しいのです。
卵巣がんが怖いというよりは、みつかったときにはかなり進行しているがんが多いので怖いといわれています。
また、卵巣は人間のからだをつくるすべての細胞のもとがあるためか、さまざまな細胞の形をとる卵巣がんが発生します。

卵巣がんは、子宮頸がん、子宮体がん、膣がん、外陰がんなどと異なり、直接簡単に細胞を採取することができません。卵巣はおなかの中(腹腔内)に完全にはいってしまっている臓器だからです。
そのため、一番簡単でかつかなりの高確率で卵巣がんの判断ができる一番の検査方法は超音波検査法です。
ごく稀に卵巣が腫れてこない卵巣がんも存在しますが、このような例はめったとなく、まず、卵巣がんのほとんどは卵巣がはれてくるので、超音波検査法は非常に有効なのです。
また、早期に発見される例の多くは、他の理由で婦人科を受診され、超音波検査をうけられたときなどが多いのです。
特に、経膣超音波(膣の中に超音波のプローブをいれて見る方法)は卵巣がんの診断にはかかせません。
もちろん、10センチ以上くらいの大きな腫瘍であれば、おなかの上からの超音波でも診断はかなりつきますが、ある程度早い段階での発見はやはり膣からの超音波にまさるものはありません
そして、超音波以外にCTやMRIなどの画像診断、腫瘍マーカーなどの血液検査によって診断します。
なお最終的な組織の診断方法は、腹腔鏡や開腹手術などで実際の卵巣の組織を採取して決定します。